外断熱と内断熱の違い

昔は断熱という考えは無かった

戦前・戦後の日本家屋は柱や梁の構造材をそのまま見せる現し工法と土壁で構成された家屋でした。
はるか昔からの伝統的な建築方法を受け継いでいました。
つまり、軒を延ばし日差しをさえぎり、雨戸、障子を開け放すことで風通しを良くすることで、基本的には夏場にできるだけ涼しく過ごすことを重視した構造です。
土壁自体の断熱効果、調湿効果は高いものの、窓や戸、出入り口などからのスキマ風を完全に防ぐことは考慮されず、冬場は、囲炉裏や重ね着でしのぐことが、当たり前と考えられていたからです。

オイルショックで家屋の構造が変わった!

しかし1973年の第1次オイルショックで省エネルギーという考え方が国民に浸透し、家屋の構造にも変化をもたらしました。
すなわち土壁にかわり繊維状の断熱材(グラスウールやロックウール)が導入され、それを固定するために構造材の上に板を張る、いわゆる洋風の部屋(建築設計)に変わっていきました。

工法の違いを理解しよう

このように断熱材を壁の裏側で柱と柱の間に充填する(埋め込む)工法が「内断熱(充填断熱)」工法と言われるものです。
現在の木造や鉄骨、鉄筋コンクリートなどの新築住宅は「内断熱工法」を採用しており断熱工法の基本となっています。
これに対し、柱の外側に板状の断熱材を囲むように張っているのが「外断熱(外張り断熱)」工法と言われます。

 

 

 

 

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